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PS Portal、クラウドストリーミング対応でPS5なしでPS5のゲームがプレイ可能に!遅延はあるがゲームジャンルによってはアリ?実際に試してみた【動画付き】

目次
  • 文●ハッチ

ゲームジャンルによっては快適、やや入力遅延アリ

 最後にクラウドストリーミングの動作を簡単にチェックしたい。動作は動画で撮影したので、そちらを確認して欲しい。通信環境は、10Gと高速な回線かつWi-Fi 7に対応したトライバンドルーターASUS「RT-BE92U」に接続して測定している。

 しかしながら、PS PortalはWi-Fi 5(IEEE 802.11a/b/g/n/ac) までしか対応していない。Wi-Fi 7対応のデバイスなら無線でも下りと上りがそれぞれ1200Mbps以上超えるところ、下りが4Mbps前後、上りが170kbpsしか使用していなかった。ゲームによっては下り10Mbpsくらいまで上がったが、あまり通信速度は必要なさそうな感じだ。

 おそらく、1Gの光り回線でWi-Fi 5対応のルーターという環境であれば、問題なくゲームがプレイできそうだ。レイテンシーも快適ラインである15msを大きく下回る5ms前後と安定していた。

PSボタンを押して出て来るメニューの「トラブルシューティング」を開き、「ネットワークの状態を表示」で通信環境は確認できる
この通信速度でもフレームの喪失やパケット破損はなかった

 動作のチェックは、まずPS5版は購入していなかった『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』をプレイ。非常にビジュアルの高いゲームだが、問題なく動作できた。次に以前PS5でプレイしていた『聖剣伝説 VISIONS of MANA』をプレイ。どちらも映像が乱れることなく、フルHDの高解像度でゲームがプレイできた。

『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』をプレイ。ブロックノイズなどもなく、高画質でゲームがプレイできていた
ちなみに解像度設定は、ゲーム側の設定を変更しても意味がない。PSボタンを押した際に出て来るメニューの「最大解像度」で1080pと720pが切り替えられる。通信が余程遅く、映像が不安定な時以外は1080pで問題ない

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PS5で購入してプレイしていたゲームは、PS Plusに加入してクラウドにセーブを保存していれば、当然そのセーブデータが使える
『聖剣伝説 VISIONS of MANA』はセーブデータからプレイできた

© SQUARE ENIX

 ただし、若干左右に視点移動する際などに、ややもたつきを感じることがあったが、これはGeForce Nowなどの他のクラウドストリーミングと同じなので、PS Portal特有の遅延ということではない。

 最後に、簡単に入力遅延を調べるため『みんなのGOLF2』をプレイしてみた。入力遅延を正確に計測しようとすると、専門的な機材やスローモーションカメラで撮影して数値を測定する必要はある。しかし、『みんなのGOLF』シリーズのようにタイミング良くボタンを押して判定する操作が必要なゲームであれば、いつもの感覚でプレイしてタイミングが取れれば遅延はなく、タイミングが取れなければ入力遅延が起こっていることが感覚的に掴める。

 実際に何も考えずにいつものようにプレイしてみると、キャラはスムーズに動いているが、球を打つ際のゲージを止める際は、どうしても自分の感覚よりも遅く反応した。

パワーを左端に止めようとしても、端から戻って来たところで止まり、ミートはジャストミートから大きく外れて右端で止まっている。そこまで単純ではないが、自分の感覚とは左右の外れたバー分ズレているようだ

 そこで、自分のいつもの感覚、映像で見ているゲージの動きよりも早くボタンを押すと、もちろんジャストミートに近い位置で止められたが、かなりの慣れが必要だし、この感覚で慣れるとPS5のローカル対戦の時に感覚がズレるので、オススメはできないと感じた。

PS Portalの幅が広がったのは好適

 以上で簡単ではあるが、PS Portalのクラウドストリーミングのレビューを終わりたい。PS Portalは元々PS5のリモートプレイのみしか機能がなかったところ、クラウドストリーミングに対応し、遊びの幅が広がった点は、素直に嬉しいところだ。

 PlayStaion 4/5対応の名作や懐かしのタイトルが、PlayStation Plusプレミアムに加入していれば遊べるので、ゲームプレイはPlayStaion中心のユーザーならアリだろう。以前、別のクラウドストリーミングサービスの話を聞いたところ、ユーザーの中にはちょいプレイを楽しむ人も多いという。

 サブスクであれば、ゲームを1本購入するのではなく、少し遊んでみて面白ければ継続するということが気楽に行なえるし、自分が知らなかったゲームをプレイして、意外に面白くてプレイし続けるといったこともあるためだ。

 しかしながら、ほかのクラウドストリーミングと同じく、やはりネットワークを介しているので、どうしてもローカルプレイよりも入力遅延が発生していると感じる。ソロの2Dアクションゲームなどであれば、あまり気にならないかもしれないが、格闘ゲームやFPSといった入力遅延が致命的なゲームは、避けるべきだろう。

 カジュアルにキャンペーンを進める程度なら大丈夫そうだが。とはいえ、ターン制RPGやシミュレーションゲームのような、特に入力遅延が気にならないゲームなどは問題ない。無線LANが使える場所であれば、外出先でもクラウドストリーミングに対応したゲームが、どこでもプレイできる恩恵も魅力的だ。

 ただし、GeForce NOWやXbox Cloud Gamingのように、Windowsが搭載していれば、どのデバイスでも使えるという汎用性は低く、PS Portalはテレビやディスプレイへの出力機能もないため、PS5がないとテレビの大画面でゲームがプレイできないといった弱点もある。

 そうした、デメリットを踏まえながらも、今後も増えそうなPlayStationの豊富なクラウドストリーミング対応タイトルを、いつでもどこでも気軽に遊びたいなら、PS Portalのクラウドストリーミング機能は、魅力的なサービスと言えそうだ。

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