- 文●馬波レイ 編集●ハッチ
10月23日にイギリスのゲームメーカーであるFuturLabから『PowerWash Simulator 2』(PC / Switch2 / PS5 / Xbox Series X|S)が発売された。タイトルからわかるように、高圧洗浄機を手にしたプレイヤーが、対象物の汚れを洗い落としていくシミュレーションゲーム「PowerWash Simulator』の続編だ。

汚れに狙いを定めて水流で洗い落としていくというシンプルなゲームだが、徐々に綺麗になっていく様に夢中になり、前作ではドハマリしたユーザーが続出した。また、ゲーム強度が高くないため「リラックスするのに最適」という唯一無二の評価を得たタイトルだ。その続編となる本作はどのような姿となったのか、新要素を中心に紹介していきたい。

基本の遊びはそのままに、洗浄ツールや石鹸がより使いやすく!
ゲームの基本的な流れは前作と同じ。メインとなるキャリアモードでは、車両や建物などあらかじめ用意されたミッションをクリアすることで資金を得て、それを元に新たな洗浄機を購入。ミッションはリリース時点で35以上あり、そのすべてのクリアを目指すことになる。一度クリアしたミッションはフリーミッションとして再挑戦できるのも、前作から変わらない。


本作の主役ともいえる高圧洗浄機は、前作と同じ2シリーズに加えて、新たにサーフェスクリーナーが登場した。これは先端にある円盤が回転しながら熱水を噴出することで、平らな面を効率よく洗浄できるツールで、これまでの水流式とはまた違ったプレイ感覚が楽しめる。

大きく変化したのは、頑固な汚れに効果のある“石鹸”の仕様。前作では汚れの種類に応じた洗剤を個別購入する必要があったが、本作では1種類ですべての汚れに対応。しかも逐一購入する必要はなく、水流での洗浄をしていれば使った分が回復する。そうした前作での不満点が解消され快適なテンポで洗浄を進められる。シャボシャボとした効果音とともに放たれる泡が清掃対象にまとわりついていく様子も、感覚的に気持ちがよい。


洗浄のために重要な“足場”を確保するツールも強化され、前作にあった大小の脚立とラダー、階段式の高所プラットフォームに加えて、移動式シザーリフトと吊り下げ式の昇降機が登場した。

シザーリフトはボタンでの昇降機構をそなえ、微妙な高さ調整が可能。吊り下げ式の昇降機こと設置場所は高所の壁面に限られるが、範囲内を上下左右に自在に動けるという利点がある。より効率よく作業を進められるようになったわけだが、逆に言うとそれだけ手強いミッションが用意されているということでもあり、プレイヤーの洗浄テクニックが試されることとなる。

前作を遊びこんだ身として一番ありがたかったのが、洗い残し箇所がマーカーで表示されるようになったこと。前作では洗い残した箇所をステージ全体から探し出す面倒さがあったが、それがマーカーが指し示してくれるのはかなり手間の削減となっている。本作から始める初心者には特にありがたい機能なハズだ(前作の修行めいたノリも嫌いではなかったけどね )。

ほかにも、ゲームパッド操作でのキーアサインが改良されたり、洗浄箇所が段階を追って増えていくミッションが登場したりなど、前作でのイマイチポイントが改善され“かゆいところに手が届く”ようになっている。


前作のファンがニヤリとする仕掛けも
まったくの新要素として、自分の清掃会社の拠点“ホームベース”が用意された。ホームベース内には舞台となるマッキンガムのマップ(ここからミッションにアクセス可能)があったり、事務所があったり3匹に増えた飼い猫(!!)がくつろいでいたりと、ゲーム世界の広がりを感じさせてくれる。



また、ゲーム内ポイント(ツール購入の資金とは別)で入手した家具を配置して、自由にカスタマイズが可能。家具はゲームの進行と共に増えていくので、自分好みのインテリアにすることができる。前作同様に洗浄ツールや服装のカラーリングをカスタマイズすることも可能だ。


フレンド以外とのマッチングが面倒などオンラインプレイの仕様に若干の不満はあるが、それをさておいても全体的に正当進化を遂げた本作。前作以上のボリュームと遊びやすさがある本作。今後はDLCによる追加ミッションなども登場するだろうから、さらなる楽しさの提供に期待したいところだ。



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