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フルHDなら平均80fps前後!『The First Descendant』をRadeon RX 7600搭載の20万円くらいのPC環境で動作検証【PCゲームFPS検証連載】

文●ハッチ

 PCゲームは公式サイトや各プラットフォームに最低、推奨スペック(システム要件)が示される。しかし、それは4年前や7年前と、かなり古い構成の場合がある。プラットフォーマーに直接聞いたことはないが、いくつかのゲームメーカーに聞いたところ、自社で検証を行っている場合もあれば、外部業者に依頼して推奨スペックを示す場合もあるのだとか。

 そのため、業者の環境に左右されることもあるため、かなり大雑把な指標となっている。メーカーによっては、解像度フルHDで60fps以上など、動作の基準を示していることもあるが、そのほとんどがどれぐらいの解像度で、どの程度のフレームレートで動作するのかを示していない。メーカーの話を聞いている限りでは、解像度フルHD&60fps以上と思われるが、画質設定もゲームによって異なる。

 そこで本連載では、可能な限り記事執筆時点での最新のミドルクラス環境を用意し、最新PCゲームの動作を検証・確認し、実際にPCでゲームをプレイするユーザーに快適にゲームがプレイできる環境をお伝えしていきたいと考えている。

 本稿ではAMDのRadeon GPUを使った検証を行っているが、別途NVIDIA GeForce環境を使った記事も予定しているので、そちらも合わせてご確認頂きたい。

 しばらくは、以下検証環境にて各ゲームタイトルの動作を確認していく。以前、『ドラゴンズドグマ2』を検証した環境から、ビデオカードのみRadeon RX 6750 XTから、ASRockにお借りしたRadeon RX 7600 XTに変更している。

【検証環境】
ディスプレイGIGABYTE「M28U」(28インチ、3840×2160ドット、144Hz)
CPUAMD「Ryzen 5 7600」(6コア/12スレッド、最大5.1GHz)
ビデオカードASRock「Radeon RX 7600 Steel Legend 8GB OC」(8GB GDDR6)
マザーボードASRock「B650E PG Riptide WiFi」(AMD B650E、ATX)
メモリCORSAIR「CMH32GX5M2B5200Z40K」(16GB×2、DDR5-5200)
ストレージWestern Digital「WDS200T3X0E」(2TB、PCIe 4.0)
電源SUPERFLOWER「LEADEX PLATINUM SE 1000W」(1000W)
OSWindows 11 Home(23H2)

 ASRock「Radeon RX 7600 Steel Legend 8GB OC」は、ユーザーに一番必要な機能を中心に構成するというコンセプトの耐久性があり、信頼度の高い「Steel Legend」ブランドのビデオカード。GPUにコスパの高いミドルクラスのRadeon RX 7600を採用。流行りの白をベースにRGB LEDを搭載した3連ファンを備える

 CPUはRyzen 9000シリーズの発売を直近で控えているが、しばらくBTO PCなどでも使用し続けられるミドルクラスのRyzen 5 7600で、メモリは32GBと十分な容量を搭載している。記事執筆時点で、同じくらいの性能のPCを購入しようとすると、20万円くらい(メモリが16GBなら18万円前後)といったところだ。

システム要件は割と低めだが……

 今回検証したゲームは、女性キャラクターの衣裳がやや煽情的ということでも注目を集めるほか、コンテンツが多く長く遊べる、更新頻度も高いためプレイ人口も多い、基本無料のNEXON『The First Descendant』をピックアップしてみた。

 『The First Descendant』のシステム要件は、以下のとおり。最低スペックは、まだ所持している人がいるのか、と疑いたくなるような12年前のCPUで、ビデオカードも8年前のGPU搭載機となっている。メモリもここ最近のゲーミングPCのデフォルトは16GBのところ、最低スペックでは8GBとなっている。

システム要件
最低推奨
CPUインテル「Core i5-3570」(4コア/4スレッド、最大3.8GHz)/AMD「FX-8350」(8コア/8スレッド、最大4.2GHz)インテル「Core i7-7700K」(4コア/8スレッド、最大4.5GHz)/AMD「Ryzen 5 2600X」(6コア/12スレッド、最大4.25GHz)
ビデオカードNVIDIA「GeForce GTX 1050 Ti」/ AMD「Radeon RX 570」(4GB)NVIDIA「GeForce RTX 2060」/AMD「Radeon RX 5600 XT」
メモリ8GB16GB
DirectXVersin 12
OSWindows 10/11(64ビット、20H2)

 本作は最新のUnreal Engine 5.2を採用し、高画質なグラフィックも特長となっているが、システム要件はほかのゲームと比べてもかなり低めになっている。筆者は以前メディア向け体験会で実際にプレイしているが、その時の肌感では割と重そうなイメージだったので、果たして実際はどうなのかを簡単に探ってみたい。

フルHDなら平均80fps前後と60fps以上でプレイできる!

 『The First Descendant』はグラフィック品質「中」で、レイトレーシングと垂直同期はオフにして、ヴォイド迎撃戦の「スワンプ・ウォーカー」との対戦中のフレームレートを「CapFrameX」にて計測している。最小値は99パーセンタイルで示す。

 フレームレートは解像度が1920×1080ドットのフルHDでは、平均81.3fpsと割と高めだが、2560×1440ドットのWQHDで平63.5fps、3840×2160ドットの4Kでは平均38.2fpsとなった。本作は対人戦がある訳ではなく、マルチプレイ要素は協力プレイになるTPSのため、4Kの高解像でも最小31.5fpsと30fpsを超えているので、遊べなくはない。しかしながら、以下フルHDの時と4Kの時の動画を見比べてみればわかるとおり、ややもっさりしている点は否めない。

【解像度:3840×2160ドット時のプレイ動画】

【解像度:1920×1080ドット時のプレイ動画】

 しかしながら、60Hz以上の高リフレッシュレートのディスプレイは活かしたいのなら、解像度を低く設定する必要がある。もちろん今回はアップスケーリング技術のFSR(AMD FidelityFX Super Resolution)を使用していない。アップスケーリング技術を使えば、よりフレームレートが向上するが、それでもRadeon RX 7600クラスのコスパの良いビデオカードでは、画質は「中」設定で遊ぶのが良さそうだ。

 『The First Descendant』の画質設定は、「高」「ウルトラ」とさらに2段階も上の画質が用意されている。もちろん、それに加えレイトレーシングを有効にすれば、より動作が重くなる。本作のUnreal Engine 5.2をフル活用した、美麗なグラフィックスを120fps以上の滑らかな動作で動かしたい場合は、現行の最高クラスのPCが必要になると思われる。

 システム要件が示す推奨環境では、おおざっぱな予想だが、フルHDで60fps届くか届かないかといったところだろう。本作が気になってプレイしたいと思っていた人は、今回の結果を参考にPCの購入やPCパーツの入れ替えなどを検討して貰いたい。

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