1万円台を目指すってマジ?アイ・オー・データが120Hz&フルHDの24.5インチゲーミングディスプレイなどを発表
文●ハッチ
アイ・オー・データは同社のゲーミングディスプレイブランド「GigaCrysta」に新たに3機種を追加するとして発表会を実施した。追加されるラインアップは、27インチでリフレッシュレート180Hzの「LCD-GD271JD」、23.8インチで180Hz対応の「LCD-CD241JD」、そして24.5インチで120Hz対応の「LCD-GD251JD」。
いずれも解像度は1920×1080ドットで、ミドルレンジになる。また、同社は2024年5月1日以降の購入分より、常時小さいドットが点灯する輝点が1つでもあった場合は、購入から1ヵ月以内なら交換対応する「無輝点保障」サービスを実施。
本サービスは同社が厳選した独自基準をクリアしたプレミアムパネル(プレパ)採用製品が対象となる。今回発表された製品はすべて対象になっている。
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「LCD-GD271JD」は、27インチ(1920×1080ドット)で180Hz、応答速度1ms(GTG)対応のディスプレイ。発売日は5月22日で、出荷開始予定は2024年6月中旬予定、想定価格は3万6800円(税抜)。
応答速度の数値だけでいえば、同じ価格帯で0.5ms(GTG)の製品もあるが、競合のそうしたディスプレイは、速度のみに注力して物体の動き出しに残像感がかなり残るという。しかし、本機は残像感がまとまっていてあまり気にならない調整になっていると、数値では分からないポイントをアピールした。
上下左右178°の広視野角なADSパネルを採用し、見る位置や角度によって色やコントラストの変化が少なく、どこからでも映像を鮮明に映し出せるという。本機は上20、下3°、左右65°で調整でき、90°回転させて縦長にできるピボットにも対応。高さ調整幅は110mm。
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画面のずれ(ティアリング)を制御する、NVIDIA G-GSYNC Compatible認定(DisplayPortにて有効)かつ、HDMI2.1規格のVRR機能にも対応する。VRRに関してはPS5での動作を確認済とのこと。
さらに、10bitカラー出力(10億7374万色)に対応した機器を接続したときに、液晶ディスプレイ内部で演算処理を行い、最適な1677万色を取り出してパネルに出力し、8bit(1677万色)パネルでも色や諧調表現を向上させている。
加えて、PlayStation 5でも利用できるHDR10にも対応。「スプラトゥーン3」の索敵にも効果あるとしている、ぼやけた映像を改善させる超解像技術も搭載。
ちなみに1W+1Wのステレオスピーカーも内蔵する。スピーカーは1Wと数値的には出力が低いが、競合他社の2W+2Wのスピーカー内蔵ディスプレイは、高音が強く低音が弱いものもある。そうしたスピーカーは、人の声を捉えるには良いが、同社は1WながらFPSユーザーが求める足音や爆発音に重要な重低音を響かせるバランスになっているという。実際に音を聞いてみたが、高音はやや抑え気味で重低音が響き、斬撃や爆発の音はやや厚みがあって聞こえた。
映像にメリハリと鮮やかさが加わる「エンハンストカラー」やゲームの暗いシーンをより鮮明に表示できる「Night Clear Vision」、ブルーライトを低減する「ブルーリダクション2」にも対応する。
そのうえ、今回発表された製品の中では、唯一CES(Consumer Electronics Control)対応のリモコンを付属。リモコンでは、パソコン(PC)やゲーム機、レコーダーと複数の機器が接続されている際の入力切替に便利。
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また、本体のOSD操作も楽になり、「Night Clear Vision」や「ブルーリダクション2」機能もボタン1つでオン/オフできる。シーンによって画面設定を変更できる「画面モード」ボタンも備える。
加えて、HDMIデバイスを1つのリモコンで制御できるCECに対応するため、ディスプレイの電源オン/オフに合わせて、HDMIに接続したPS5のスタンバイ/起動が切り替わる。矢印キーは、コントローラーの十字キーと同じ動作をし、メディアの再生や停止、早送り、早戻しも行なえる。
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「LCD-CD241JD」は、23.8インチ(1920×1080ドット)で180Hz、応答速度1ms(GTG)対応のディスプレイ。発売日は5月1日で出荷開始時期は5月下旬予定。想定価格はまだ未確定。基本性能は前述した「LCD-GD271JD」と同じだが、サイズがより小さく、そしてリモコンが付属しない。そのため、3万円台は切ってくるだろう。
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参考出展という形で展示されていた「LCD-GD251JD」は、24.5インチ(1920×1080ドット)で120Hz、応答速度2ms(GTG)のエントリーモデル。視野角は上下左右178°は前述したモデルと変わらないが、HFSパネルとしている。
また、スタンドも他2機種とデザインが異なる。角度の調整は上20°、下5°があるのみで、左右の調整やピボット、高さ調整には対応していない。加えて、スピーカーも内蔵しない。
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同社のディスプレイのスタンドは、割と設置面積を取る作りだ。競合他社の中には、Y字型だったりとスタイリッシュさのあるデザインのものもある。しかし、そうしたスタンドは横揺れには弱い傾向にある。
同社は石川県に本社を構えるが、能登の大地震の際でも同社のディスプレイは倒れていなかったという。そうした揺れに強いという点では、子供が使うことも想定している人には安心感がある。
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一方で、「エンハンストカラー」、「Night Clear Vision」、「ブルーリダクション2」、超解像技術、画面モードなどの映像美に関する機能は備える。ただし、ティアリングを抑える可変リフレッシュ機能は、VESA AdaptiveSyncのみとなっている。
本モデルはスタンドの機能や、スピーカーを削ることで、とことんまで120Hzディスプレイの最安を目指した潔いコンセプトになっている。参考出展なので発売日や価格については後日の発表になるが、同社広報は「2万円は切りたいと考えている」コメント。
秋葉原の特価製品などで、フルHD&120Hzで2万円台は目にしたことがあるが、もし2万円を切ることがあれば、本当に最安クラスになる。同社によると、ターゲットである若いFPSユーザーは、足音を聴くためにヘッドホンやイヤホンをすると考えているため、スピーカーも内蔵しないという結論に至ったという。
PS5ユーザーであれば、コントローラーのイヤホンジャックを使えば良いので、本当に価格のみでディスプレイを買うなら、かなり魅力的。実際に2万円切りの価格で発売されることに期待しよう。