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「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」をレビュー、ケースが2.4GHzレシーバーになる新発想が便利!

目次

デフォルトは低音が抑えられたフラットな音質、接続性は超優秀

 では、最後にいくつか2.4GHzドングル接続に対応した製品と、音質の比較をしてみたい。比較用に筆者が普段使用しているSonyの「INZONE Buds」とSteelSeriesの「GameBuds」を用意した。各イヤフォン、それぞれのアプリを使用して調整している。「INZONE Buds」は自分の耳の聴覚特性も適用したうえで使用した。

左上が「INZONE Buds」、右上が「GameBuds」
中央が「INZONE Buds」、右が「GameBuds」

 音のチェックは、まずはデフォルト設定で曲を聞き、低音ブーストなどを最高設定にするなどして、その調整幅をチェックしてみた。使用したのはTVアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』オープニングテーマ「GO GHOST」、YOASOBIの「アイドル」、ゲームサウンドとして『ペルソナ5』の「Last Surprise」を使用した。「GO GHOST」と「アイドル」は48.0kHz/24bitのFLAC、「Last Surprise」は332kbpsのAAC-LC。

 「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は、筆者が聴き比べた限りでは、低音の響きはかなり抑えられ、中高音寄りではあるものの、3製品の中では最もフラットで自然に感じられた。低音ブーストを効かせるとダンダンという低音の沈み込みは強くなるが、あまり切れがない感じ。

 最近のゲーム用を謳う製品は、FPSで足音を聞くことを重視して、低音は抑える傾向にあり「INZONE Buds」と「GameBuds」もドンシャリ感はないが、それよりもさらにフラットな印象だ。

 「GO GHOST」のテクノないろんな音は、きちんと分離して聞こえるため、分離感は高い。「Last Surprise」ではキックの音の鳴りはやはりイマイチだが、チンチン鳴っている高音は、「INZONE Buds」ほどではないが聞こえ、中高音はそれなりに出ている感じだ。

 今度は各イヤホンNetflixで「ゴジラ-1.0」を視聴。最終戦闘時のゴジラのテーマは、どのイヤフォンでも非常に迫力よく響き、ザザッという戦艦が波をかきわける音なども聴こえるため、中低音の解像感は高いと感じた。音場の広がりも良いが、若干GameBudsの解像感がより高く、INZONE Budsはちょっと高音が耳障りで長時間の使用では疲れそう。

 逆に「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は、きちんと迫力はあるものの全体的に大人しめで、比べると迫力は負けるが、その分長時間使用には良いかもといった感じだ。

© 2026 Electronic Arts Inc.

 最後に、『Apex Legends』を「ゲーム」設定でプレイしてみた。「GameBuds」は最新の『007 First Light』までと、数多くのゲームタイトルのプリセットが用意されているので、『Apex Legends』を選択して使用。INZONE Budsは「FPS」に設定している。

 どの製品も定位はそれなりで、デフォルト設定でも足音で位置の把握はきちんとできる。若干『GameBuds』の足音の解像感を高く感じるが、「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」と『INZONE Buds』は、同じくらいの解像感だった。ただし、敵出現時の効果音や、環境音は『INZONE Buds』の方が耳に響き、若干それが足音の把握を邪魔している印象がある。

 銃を撃った際の音はかなり異なり、『INZONE Buds』はスナイパーライフルなどはつんざくような高音の響きがあり、正直かなりうるさい。これは、同社のヘッドセットも同じ傾向なので、その特性に近い。「GameBuds」は銃撃の低音のキレも良く、中域の伸びも良く、撃った後の音の余韻も長く残っていた。

 一方で、「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は、高域の音は抑えられ、とはいえ低音の響きも大きくはなく、より小さい足音などの細かな気配を捉えやすいようなバランスになっている。銃撃の音は適度な迫力で、耳に響く高音もないので、よく言えば戦闘の迫力よりも長時間集中してプレイしやすい音質といったところ。そのため、ドンシャリ感のある迫力を求める人には向かないだろう。イコライザーで調整はできるものの、低音ブーストを最大にしても、刺激的とまではいかない音に感じられた。

 音質はメリハリが少ないが、「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は接続性はかなり優秀。「INZONE Buds」はPC接続時に机の下にあるPCの距離でも、時々片耳が突然接続不良に陥るなどの弱さを見せていた。ファームウェアのアップデートなどで多少の改善はされているが、部屋を出て5m先くらいのトレイに入って扉を閉めたら、それだけで接続は切れた。

 「GameBuds」は「INZONE Buds」よりは接続性も優秀で、トイレに入るくらいではやや音の乱れはあるものの接続は切れない。そのまま階段で2階に上がろうとすると、直線で7~8m離れたところで音が途切れた。

 しかし、「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は、階段で2階に上がって水を使っても、時々音の乱れは感じるものの接続性は維持していた。競技シーンで席の位置を移動したり、PCとの間に何か遮るものがあったりすると、ブツブツ接続が切れて、重要な情報が耳に入らなかったなどというトラブルはストレスの元だ。

 そうしたことが起こりづらい、接続性の高さは日常使いでも安心感がある。その点は、最も優秀だと感じた。

接続の快適さと維持はピカイチ!音質はフラットなのでEQ調整で対応したい

 「Razer Hammerhead V3 X HyperSpeed」は、PS5やXboxに最適化された2モデルを用意し、差すだけで使える手軽さと、「クイック接続」による普段使いのスマホとの切り替えもスムーズなど、マルチにシームレスに使える快適さが得られるワイヤレスイヤフォンだ。

 普段からPCのUSBポートにケースを差して、外出するときは外して持っていく、といったことを意識して行えば、ケースの充電がなくて慌てて充電する必要もなく、ケースがドングルになるというほかにはないアイディアが、効率的な使用感に繋がっている。

 音質は最近のゲーム用を謳う製品と同じく、低音と高音の主張を抑えた、かなりフラット寄りのサウンドをしているが、その分疲労感は少なそうでFPSで長時間プレイする人には向くかもしれない。一方で、音楽をメリハリの効いた音で楽しみたい場合はイコライザーで低音の量感を増やすなどの調整をしたプリセットを用意しておきたい。

 筆者が今回試した範囲では、接続性の維持が最も印象的だった。他のワイヤレスイヤホンを使っていて、接続が良く切れるなどの悩みを持っている人は、本機を使ってみるのも一興だろう。

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