- 文●ハッチ
最近の薄型ノートPCは、従来のUSB 3.2 Gen 1(USB 3.0)や2.0のType-Aよりも高速でポートも小さく、厚みがないPCにも実装しやすいType-CポートのUSB 3.2 Gen 2またはUSB4が採用されることが多くなっている。また、コンパクトなノートPCの場合はそもそも端子の数も少なかったり、SDカードスロットもマイクロのこともあり、フルサイズが読み取れないことも。
そんな時に1つあれば便利なのがUSBハブだ。最近では、前述したような理由から、USB Type-A接続からUSB Type-C接続のハブのラインアップが増えている。USBハブはいろんなメーカーが販売しているが、実際に違いはあるのか、どんな使い方ができるのか、分からないという人もいるだろう。
そこで、今回はアメリカの老舗周辺機器メーカーのBelkinが販売している「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」(AVC007fqSGY-V2)が、どういった製品なのか紹介しつつ、USBハブを選ぶポイントや、どのような利便性があるのかを簡単にご紹介したい。
USBポートやHDMIポートを増やせる!

Belkinの「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」(AVC007fqSGY-V2)は、コンパクトな5-in-1 USB-C(Type-C)ハブだ。WindowsのPCのほか、MacBookや、ChromeBook、iPadなどのタブレットなどに対応する。
USBハブはUSBポートやHDMI、SDカードスロットなどを備え、そこにUSB周辺機器や、ディスプレイを取り付けて、接続したPCで使用できるようにする。USBポートが少ない、SDカードスロットがないといったPC本体の足らない機能を追加できる製品となっている。

その追加できるポートの数などにより、何役できるかで価格も変わってくる。5-in-1の場合は5つの機能を持ち、6-in-1、7-in-1と端子の数がより多い製品もある。今回紹介する「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」は、USB 3.1 Type-Aポートが2つ、HDMI 2.0ポートが1つ、そしてMicroSDカードスロットと、SDカードスロットを備えている。
たとえば、同社の「USB-C 7-in-1マルチポートアダプター」(INC009btSGY)は、USB Type-AやHDMI、SDカードスロットのほかに、LANポート、USB Type-Cも追加できる。もちろん、ポートが増えればその分大きくなるので、機能の数とサイズはトレードオフとなっている。

「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」は、アルミニウム素材のボディーでプラスチックの製品よりも安っぽくなく、さらに排熱にも優れているため、耐久性も高そうだ。
HDMIでは4K@60Hzの高解像度出力が可能
また、HDMIポートは最大4K@60Hzの高解像度出力に対応。最近のノートPCにはHDMIポートが1つは備わっているものが多いが、大画面ディスプレイを2つ繋いで3画面出力したい際にも活躍する。

ゲーム機型PCをデスクトップPCのように使うのに便利
さらに、最近ではROG Allyなどゲーム機型のPCも増えているが、そうした製品は特にUSB Type-Cが1か2つほどとポートが少なく、映像出力もその端子のみで行うため、マウスやキーボードを接続したり、USBメモリでデータを抜く際には不便だ。
しかし、USBハブがあればマウスやキーボードを接続し、SDカードやUSBメモリのデータ転送、映像出力も同時に行なえるので、ディスプレイとマウス、キーボードを接続して宅内では、デスクトップPCの代わりとして普段使いできる。

しかし、「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」はUSB Type-Aが2つしかないので、キーボードとマウスが有線接続だと、それだけで埋まってしまう。キーボードとマウス以外のUSB周辺機器も使いたいなら、Bluetooth接続かUSBドングル1つでマウスやキーボードをPCと接続できるセット製品を使うと便利だ。

USBハブは本体サイズとポートの数だけでなく、速度にも違いがある。「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」のUSBポートはUSB 3.2 Gen 1のType-Aなので、転送速度は5Gbpsとなっている。より高速なUSB-Cポートがある場合は、USB 3.2 Gen 1(5Gbps)かUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)またはUSB4(40Gbps)と速度が異なる場合もあるので、チェックして複数製品を比較してみると良いだろう。
また、今回ご紹介している「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」は、DDR200対応のチップセットを搭載する。そのため、従来の90MB/sよりも高速な170MB/s(実測値)でSDカードのデータを転送できるとしている。実際に筆者が持っている一般的なUSBハブにSDカードから転送した際とで速度を比較してみた。
使用したSDカードは、UHS-I対応で転送速度120MB/s、Class 10のSanDisk Ultraを使用。撮影した写真のJPEGデータ10GBを転送した速度で比較した。転送が終了するまでは、スマートフォンのストップウォッチで計測した。







DDR200を搭載したBelkin「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」は、転送時の平均転送速度は90MB/s前後、対して一般的な筆者が持っていたUSBハブは13MB/s前後と圧倒的な差。転送がすべて終了するまでの速度は、「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」が2分ほどだったのに対して、筆者所有のUSBハブは13分と6倍以上転送に時間がかかった。
最近はレトロブームで、カメラを愛用する人もいるので、そうした人はSDカードの転送速度もきちんとチェックして置いた方がよさそうだ。
小型化したPCの機能不足はUSBハブで解消!
このように、USBハブは小型化しているノートPCや、携帯するゲーム機型PC、タブレット、手の平サイズのNUCなどの小型PCなど、ポートが不足しがちな製品を使用している人は、1つ持っていると便利な周辺機器だ。
特にSDカードスロットは、かなり古い機種やクリエイター向きを謳った一部のデスクトップ以外には搭載されていないので、カメラを使う人にはSDカードスロットが高速な「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」は、持っていると便利そうだ。
USBハブを1つ何か買っておきたいと思った人は、購入の参考にして貰いたい。
「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」購入ページ(Amazon):https://amzn.to/3I5LLc4
「USB-C 5-in-1マルチポートハブ」製品ページ(Belkin):https://www.belkin.com/jp/p/usb-c-5-in-1%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%8F%E3%83%96/AVC007fqSGY-V2.html
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