- 文●ハッチ
ビジュアルは現代風にリメイク
冒頭でも触れたように、本作のキャラクターデザインは横田守先生から籠目先生に変更されている。もちろん、PCの進化と共に表示カラー数もディスプレイの表現力も変わっているため、より現代のアニメ調で可愛らしいイラストが鮮明に物語を彩っている。
本作は病院が舞台のため、複数の魅力的な看護婦が登場する。昨今は女性も看護師と呼ばれ、ナース服もパンツスタイルが主流になってきているが、そこは美少女ゲーム、呼び名は看護婦で、短いスカートは健在だ。
登場する看護婦は、三つ編みのツインテールで、清楚な雰囲気の牧野梨恵、男勝りな雰囲気ながら子供に優しい一面を持つ野際美保、童顔で巨乳な間宮千里の3名。



バッドエンドもあるマルチエンディング
本作は恋愛シミュレーションではないため、登場するキャラクターごとに攻略するといったことはなく、話は基本1本道だ。しかしながら、さまざまな選択肢により、セリフが変わったり、イベントCGが追加されたりする。ストーリーは選択肢によりツリー状に枝分かれするのではなくフラグ管理されている。

ある重要な情報を得る機会をふいにしたも、後でその情報を得る機会を作れば話が進む。事件の結末は1つだが、その過程により、複数のバッドエンドやグッドエンドを迎えるマルチエンディングになっている。
以前レビューした『同級生2リメイク』のようにイージーモードがある訳でもなく、フラグが視覚化されるようなモードはないため、全エンディング、CGをコンプリートしたい場合は、選択肢の総当たりとなるが、既読SkipやAll Skipがあるので、1度クリアしてしまえばそれほど苦労はしないだろう。
同級生シリーズの主人公は、スケベで粗野で喧嘩っ早いという特徴を持っていたが、本作の琢磨呂も傾向は同じ。むしろ、学生である同級生シリーズの主人公の若さゆえの茶目っ気では済まない、より粗野でスケベな性格で、選択肢も乱暴で下品なものが多い。リアルだと即痴漢で捕まりそうな行動も多々行うが、昭和のちょい悪がカッコいいといった主人公感がある、elf特有の主人公像がある。


ミステリーを題材としたゲームの主人公は、本当に私立探偵か?と疑うような格闘術や、非合法に銃を所持していたり、非現実的な探偵ライセンスにより、合法的に武器を所持していたりするものもあるが、琢磨呂はそんなこともなく、頭脳と閃きで事件を解決に導くザ・探偵だ。
大立ち回りするような荒事シーンはないが、武器を持った相手と対峙するとなすすべもなく殺され、バッドエンド一直線になるので、このあたりは無駄にリアルだ。先ほど、全エンディングとCGをコンプするには、選択肢を総当たりする必要があるとしたが、バッドエンドになると某●●ガー道場よろしく、登場キャラクターの誰かがヒントをくれる。


そのため、グッドエンディングには、一向にたどり着かないといったことがない点は、安心して欲しい。

コメント