- 文●ハッチ

往年の名作美少女ゲームのリメイクを手掛けるブランド「FG REMAKE」は、2025年12月19日に1996年にelfからPC-98版が発売された美少女ゲーム『下級生』をリメイクした成人向けゲーム『下級生リメイク』を発売した。
動作環境はCPUがインテル Core iシリーズ、2GB以上のメモリ、5GB以上のストレージ容量、1980×1080ドット以上でフルカラー表示が可能な環境。ビデオメモリ(VRAM)が256MB必須、512GB推奨としている。DirectX 11以上のビデオカード必須と、全体的に軽くdGPU非搭載のノートPCでも快適に動作する。
サウンドはDirectSound対応のPCM音源となっている。対応OSはWindows 11。参考までに筆者はAMD「Ryzen 7 PRO 4750G」を搭載したASRockのベアボーン「DeskMini X600」をベースとした小型PCを基本使用したが、上限の30fpsで張り付く動作で快適にプレイできた。
『下級生リメイク』は、1998年に発売されたWindows 95用ソフト『下級生』をベースとし、現在の倫理規定に合わせた調整のみ行なわれている。当時のWindows対応版はパートボイスだったが、本作ではヒロイン全てがフルボイス(主人公以外はフルボイス)。マップ画面やUIなどは、フルHD(1920×1080ドット)にリファインされている。
また、マップ上にキャラクターアイコンが表示され、選択肢の好感度の上下もアイコンで表示されるなど、プレイアビリティが向上する「ヒントモード」も実装。さらに、一度ゲームをクリアすると、選んだヒロインのダイジェストをADV形式で楽しめる「メモリアルモード」が開放される。
そのうえ、おまけのHシーンを新規描き下ろしで全キャラクターに追加、ティナのHシーンも加えられた。そんな、本作の魅力をまるっとお届けしたい。
個性豊かなヒロインが13人登場!
『下級生リメイク』では、全部で13人のヒロインが攻略できる。下級生とタイトルにあるが、攻略対象キャラクターは、同級生や保健医、街中で出会う年上の女性と、幅広い年齢性のヒロインが攻略対象だ。恋愛ゲームというと、学園で先輩ヒロインが出せるよう、主人公が2年生というパターンが多い印象だが、本作の主人公は最上級生。
そのため、1学年下、2学年下のヒロインがいる。この辺りに、タイトルの「下級生」を多少意識した要素が見受けられる。



以前レビューした『同級生2リメイク』では、父親の再婚相手の連れ子で主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ同級生の鳴沢 唯や、主人公の部屋の窓向かいに住む幼馴染の水野 友美など、そんな環境あるかっ!と思わず突っ込んでしまいそうなヒロインがいた。
しかし、下級生のヒロインたちとの関係は、本作の舞台「卯月学園」で出会ったクラスメイトや、後輩たちといった“普通”の関係だ。ただし、『同級生2リメイク』のゲーム内攻略期間は夏休みの間の21日間と短いところ、『下級生リメイク』は4月からはじまり、3月の卒業までと長い。
そのため、『同級生2リメイク』にはなかった、それぞれの季節ごとのイベントもあり、長い期間をとおして関係を育み恋愛に発展していく過程が楽しめる。
ちなみに原画は、門井 亜矢先生からかっぴぺ先生に変更となっているが、当時の雰囲気を残しつつ、現代風の美麗なビジュアルへと変貌を遂げている。
ヒロインは王道の正統派から、恋愛に奥手な後輩、大豪邸に住む高飛車なお金持ちなクラスメイト、最初は異性に興味がない寡黙でクールな美術部女子。コギャルに別の学園に通う花屋でアルバイトする女の子、セクシーな保健医、自称・南国のプリンセスで、普段からビキニ姿で過ごす謎の転校生と個性豊かで幅が広い。
まずは気軽に気になった女の子に小まめに会って、攻略していくとイイだろう。

ヒントモードで攻略がラクチンに
『下級生リメイク』は、同級生シリーズと同じくADVモードとマップを移動するシステムが採用されている。1日の最初は学園での会話から始まり、マップを移動して各部屋や施設に行くと、キャラクターがいればADVモードでの会話が発生する。
この際「ヒントモード」をオンにしていると、マップ上の施設に誰がいるのか、行ったことがあるのかがアイコンで示される。まずは、誰がどこにいるのか分からない状態でプレイしたい場合は、「ヒントモード」をオフにして思わぬ出会いを楽しむのも良いが、2回目以降に効率よくプレイしたい人は「ヒントモード」をオンにすると便利だ。


ちなみに、前述したように「ヒントモード」をオンにすると、選択肢の好感度の上下もアイコンで表示される。これも自分の好みに合わせて設定して楽しもう。

『同級生2リメイク』は、攻略期間が短いのもあるが、何月何日から何月何日までの間に起きるイベントを起こさないと、攻略が先に進まないなど、フラグ管理が細かかった。一方で『下級生リメイク』はその幅は割と広めだ。春、夏、秋、冬の4つの期間があり、その期間内に好感度がある一定以上なら起こるイベントなどがある。
ただし、そのイベントがどこで起きるのか、どれぐらいの好感度で起きるのかは分からないので、そういう意味ではイベントジャンプ機能があった『同級生2リメイク』の方が、いざという時の攻略はラクかもしれない。
好感度の確認は「占いババの店」で占って貰え、攻略のヒントは「怪しいじじいの店」で“卯月町極秘巻物”(全廿巻)を5000円で購入すれば得られるが、ヒロインの好感度の上げ方のヒント、このヒロインは誰と一緒に攻略しては危ないか、デートにどの施設に行けば良いかといったヒントに留められている。


ちなみにマップの移動は、キーボードでのWASDまたは矢印キーで移動、マウスカーソルでの移動地点指定での移動が可能だが、なんとゲームパッドにも対応している。Xboxのワイヤレスコントローラ―では、何も設定せずに普通に動いたので、Xinputのコントローラーなら問題なく動かせそうだ。


マップを表示して、施設をクリックするだけでオートでちびキャラが移動するが、「ヒントモード」でキャラクターのアイコンが被っていて、近づかないとどの施設に目当てのヒロインがいるのか分かり辛く、近づきたい時などはゲームパッドで移動するのがラクだったりする。
ゲームパッドから、キーボード&マウスと、どちらか慣れている方でプレイできるのは、地味に嬉しい。
ゲームセンターでは同級生シリーズのポスターが入手できる
卯月町には、ヒロインとデートに行ける施設も数多くあるが、ゲームセンターの「スターシップ」では、普段訪れるとスロットが行なえて数字を3つそろえると同級生シリーズのポスターをゲットできる。ダブることもあるが、余裕があるときに通ってポスターを全種類そろえてみよう。




まずは世間話で好感度を上げていこう
『下級生リメイク』でのヒロインの好感度を上げるには、とにかく会って話をすることだ。最初は主人公に興味を持っていないヒロインも、会って「世間話」をして選択肢が出たら好感度が上がる選択をする。これで、徐々に好感度が上がってくる。
一部、花屋でバイトしている持田 真歩子ちゃん、家業の魚屋「江戸前」で働く緑谷 麻紀さんは、しばらく買い物をしてからでないと、彼女たちのプライベート情報は教えて貰えないが、そこさえクリアすれば割とデートに誘えるようになるのは早い。



好感度が一定以上になったらデートに誘えるようになる。しかし、一部のキャラクターはあるイベントが発生するまで個人情報を聞き出せなかったり、デートに誘えなかったりする。そのため、攻略したいヒロインには、小まめに会いに行き、重要なイベントを逃さないようにしよう。


ちなみに、ヒロインの好感度は世間話をする以外に「お願い地蔵」に祈って上げることもできる。また、平日学園に行くとランダムでヒロインにアイテムを譲ってくれないかとお願いされる。お願いを了承すると、指定されたアイテムはなくなるが好感度は上がる。アイテムには「薬品」や「書籍」、「小物」、「宝石」、「コスプレ」などがあり、これらは薬局や書店などで購入できる。
ヒロインの誕生日やクリスマスなどには、こうしたアイテムをヒロインにプレゼントできるので、お金に余裕があればいろいろと購入しておきたい。ちなみにお金は祝日などに叔父兼保護者であるマスターが運営する喫茶店「土下座」で強制的にアルバイトさせられて得られるほか、各種アルバイトで増やせる。ちなみに「ヒントモード」を有効にしていると、お金は減らない。


デートを重ねれば、ちょっとHなスキンシップができるようになる!
好感度が一定以上に上がると、直接会うか電話をしてデートに誘えるようになる。現代では小学生でもスマートフォンを持っているが、そういった時代背景の調整はされていないので、電話といっても自宅の電話にかけるという、懐かしい仕様だ。

一定以上の好感度があれば、デートスポットによってCGのあるイベントが起こるので、いろんな場所に誘ってみよう。




ちなみに、本作ではヒロインの同時攻略も可能。デート時間も1時間から8時間の間と決められるので、午前中に女の子とデートをして、午後に別の女の子とデートできる。最終的に好感度が一番高い女の子とエンディングを迎えるので、秋くらいまでは同時攻略を進めて、冬に1人に絞って好感度を上げていけば、何人かは同時に攻略できる。
ただし、ヒロインの関係や、あるイベントをクリアするためには、別のヒロインを諦める必要がある場合など、同時攻略できないヒロインもいるので、それらは「怪しいじじいの店」で購入できる“卯月町極秘巻物”の情報などで確認したい。

デートが終わった後は、ヒロインを自宅まで送るのが基本。ヒロインを家に送る時間がPM6時以降だと、ヒロインを抱きしめるなどの選択肢が表示される。ヒロインの好感度が足りていないと好感度が下がり、好感度が足りていた場合は、好感度が上がる。すべての選択肢で、好感度が下がらなくなったら、いよいよ2人きりになることを提案しても良いころ合いになる。



2人きりになったら、Hシーンに突入!
デート後のスキンシップがすべてクリアになったら、ヒロインが2人きりになる提案を飲んでくれるようになる。場所はヒロインによってラブホテルやヒロインの部屋など異なる。年上のヒロインはリードしてくれるが、同学年や下級生は初めてなので、最初は途中で終わってしまうことも……。
同級生シリーズでは、Hシーンは限られたイベント回数のみだったが、本作ではエンディングを迎えるまでは、デート後に何度も2人きりになれ、セリフやシーンが数パターン用意されている。そのため、1年を通してヒロインたちとの恋愛模様が楽しめるという訳だ。



ゲーム機型PCでも快適にプレイできた!
ゲームパットが使えるので、ゲーム機型PCを使っても遊べるかもしれないと思い、ASUS「ROG Xbox Ally X」でプレイできるのかを試してみた。

ROG Xbox Ally Xは起動するとXboxのフルスクリーンエクスペリエンスで動作し、SteamやMicrosoft Storeなど、対応するプラットフォームのゲームは、インストールするだけでライブラリに追加される。
しかし、『下級生 リメイク』はパッケージ版を購入してインストールするか、FANZA GAMESにてダウンロード版を購入してダウンロードしたフォルダー内の実行ファイルから起動する。また、起動には「ソフト電池」がインストールされているかつ、Fanzaのアカウントでログインする必要がある。
筆者はDL版でプレイしているが、ソフト電池のインストールとログイン方法は割愛する。一度ゲームを起動してもROG Xbox Ally Xのライブラリに登録できないので、手動で登録する方法のみご紹介したい。







ちなみに、初回起動時には操作方法の選択画面が表示されるので、「ゲームパッドモード」を選ぶと、ゲームを起動するとゲームパッドで操作できるようになる。


『下級生リメイク』はROG Xbox Ally Xでも問題なく起動し、本体に搭載されたゲームパッドで特に何の設定もなく快適に操作できた。フレームレートは、22~27fpsほどとやや揺れていて、マップ移動中に少しカク付く場面もあったが概ね良好だ。
リモートプレイなどを使うことなく、快適にゲームがプレイできた。セーブデータはゲームフォルダーの中に格納されているので、自宅のPCから移動させたい場合もゲームフォルダーごとコピーすれば問題なし。
外出先でもプレイしたい場合は、ゲーム機型PCを活用すれば、携帯ゲーム機ライクで遊べるのでオススメだ。
ピポ音が懐かしい!豪華版ではDOS版「下級生」もプレイ可能
『下級生リメイク』はパッケージ版はすでに各ショップで売り切れているものの、Fanzaにてダウンロード版の通常版が1万2980円、豪華版が1万5180円で販売されている。豪華版には、Windows 11対応のDOS版『下級生』と、【FANZA GAMES限定特典】ドラマCD「巫女さんの秘密(ヒロイン:神山みこ)」 CV 逢真井もこ(データ)、【共通特典】ドラマCD「キミとイイコト(ヒロイン:ティナ)」CV 飴川紫乃(データ)が付属する。
DOS版は、PC-98ではお馴染みの「ピポ」という起動音と共にゲームが始まるので、懐かしいと思うユーザーも多いだろう。その後、MS DOSの起動シーケンスが表示されてから、ディスプレイのカラー表示選択画面が表示される。

余談だが、Windows 11はカラーフィルターをオンにすればモノクロ表示にできるが、カラーとモノクロのディスプレイは諧調表現からして違う。そのため、試しにカラーフィルターを有効にしてから「モノクロ液晶」を選んで起動しても、おかしな表示になった。


ちなみに、画面のサイズはデフォルトだとディスプレイ解像度に合わせて表示になっていて左右に黒帯が表示されていたが、ディスプレイ解像度の横幅に合わせて表示にすると、横幅もあった表示になった。


DOS版は「ヒントモード」もなく、当時の難易度のまま遊べるので、一度リメイク版を遊んでから懐かしい絵と難易度で遊んでみるのも一興だ。
メモリアルモードで手軽にヒロインのストーリーを見返せる!
ゲームを1度クリアすると解放される「メモリアルモード」では、ヒロイン1人を選択してストーリーのみをADV形式で体験できる。本作はゲーム期間が1年間と長期間になっている。マップ移動はなく、主要な会話やイベントシーンがダイジェストに楽しめる。
できれば、ヒロイン全員の日常会話を楽しみつつ攻略したいところだが、全員を1回ずつ攻略するのは大変だという人や、1度クリアしたヒロインの主要会話とシーンを再度手軽に見返したいといったユーザーのためのモードとなっている。

個性豊かなヒロインたちとの恋愛模様をたっぷり楽しもう!
『下級生リメイク』は1年間という長い期間で、季節ごとのイベントも楽しみながら、13人もの個性豊かなヒロインとの恋愛模様が楽しめる作品だ。
大人の女性から同級生、可愛い下級生、奥手な子から積極的な子まで幅広く、まずは自分好みの女の子に、小まめに会いに行きながら彼女たちの心境の変化を堪能しよう。
筆者は最初から主人公に惚れている女の子より、最初は嫌われていたり、興味がなかったりする女の子が、心変わりしていく様を見るのが好きなので、加納 涼子ちゃん推しだ。最初は男に興味がなく、主人公にヌードモデルを頼むなど、男性の裸を見ても平然としていたのに、主人公にべた惚れしてからは、セリフが可愛すぎる。

また、『下級生リメイク』では、おまけのHシーンを新規描き下ろしで全キャラクターで追加され、以前はなかったティナのHシーンも描かれている。当時、ティナをクリアしてもHシーンがなかったことに嘆いた紳士諸君もやるっきゃないっ!

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