メインストレージはRyzen 7000/9000シリーズなら高速!
最後にCPUをRyzen 5 7600に変えて、メインストレージもPCIe 5.0×4のNetorage「NN5HE-2TB」にしてストレージの速度も比較してみた。速度の計測は定番の「CrystalDiskMark 9.0.1」で測定している。


Ryzen 7 8700GはPCIe 5.0に対応していないため、やはりメインストレージのM.2はPCIe 4.0×4で頭打ちになっている。一方で、CPUをRyzen 5 7600に変えるとPCIe 5.0×4の速度がきちんと出ている。この仕様はCPUの性能依存のため、従来のDeskMini X600と変わらない。
ちなみに、PCIe 5.0×4のストレージは、非常に発熱量が高いので、GPU性能よりもCPU性能を求める人や、メインのデスクトップPCのCPUを変えて、余ったRyzen 7000/9000シリーズのプロセッサーでDeskMini X600/USB4を組んで、PCIe 5.0×4のSSDを搭載するなら別途ヒートシンクを使いたい。
今回はCrystalDiskMarkを回し終わった際の温度を、EZDIY-FABのM.2 SSD用ヒートシンクを使用した場合と、使用しなかった場合とでCristalDiskInfoを使って確認してみた。




ヒートシンクを取り付けなかった場合は、温度が50℃前後まで上昇。一方で、ヒートシンクを取り付けると、37℃前後ほどと発熱が抑えられていた。筆者は長くDeskMiniシリーズを使用しているが、PCIe 4.0×4でも長く使って負荷をかけていたら、SSDが55℃近くまで発熱したことがあり、慌ててヒートシンクを付けた覚えがある。
PCIe 5.0×4対応SSDであればなおのこと、発熱が高く、長く使ってダメージが蓄積される可能性が高いので、ヒートシンクは別途用意しておこう。
USB4でeGPUボックスが利用可能に魅力を感じる人には◎
DeskMiniシリーズは、冒頭でも紹介したように高性能なデスクトップCPUを運用でき、自分で最小限のパーツを選んで組めるベアボーンだ。より小型で組み立てる必要のないミニPCも高性能化しているが、フルタワーのPCを組むのは大変そうだが、まずはCPUとメモリー、ストレージといった最小限のパーツを選ぶ楽しさと、組む手軽さはDeskMiniシリーズならではだ。
小型な液晶をサイドパネルに取り付けたり、LEDストリップで中を少し飾ったりと、より高度なMOD PCの遊びが最低限できるのも、NUCなどの小型PCにない魅力だ。
また、「DeskMini X600/USB4」は、高速なUSB4が使用できるようになったため、Ryzen 8000Gシリーズと組み合わせて、USB4対応の周辺機器や、eGPUボックスでGPU性能を底上げするメリットも生まれた。
もちろん、CPUがRyzen 8000Gシリーズのため、現在最強のRyzen 9 9950X3DとRadeon RX 9070とを組み合わせた時ほどはフレームレートが出ない。
しかしながら、やや大きい「Node Titan」を接続しても、フルタワーのゲーミングPCよりは場所を取らないので、普段は省スペースでDeskMini X600/USB4だけで使っていて、重量級のゲームをプレイしたい時はeGPUボックスを繋ぐといった使い方もあるだろう。
余談だが、最近はモバイルGPUを搭載した小型のeGPUボックスもあるため、そうした選択肢を取って、より省スペースでゲームがフルHDくらいなら快適に遊べる環境を作るというのも一興だろう。

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