- 検証/原文●duck 編集●ハッチ
異なる仕様のDDR5メモリを混在して使える「AEMP Mix Tuning」を解説
オーバークロックが自動設定機能でも有効であることはわかったが、昨今のAI需要の高まりでDDR5メモリが入手しづらい状況になっている。AliExpressなどでは、1枚だけなら安価で売られているものもあるので、バラで入手することはできそうだが、デュアルチャンネルで動かない心配がある。
ASUSのIntel 8000シリーズのマザーボードでは、そんな悩みを解決する「AEMP Mix Tuning」が利用できる。「AEMP Mix Tuning」は2026年8月に新搭載されたばかりのASUS独自の機能で、「AEMP」を強化したような機能だ。
型番や、容量など仕様の異なるDDR5メモリを混在(Mix)して搭載した場合や、同じメモリを4本挿した時などに、互換性を優先して自動的に安定起動できる設定を割り出すチューニング機能となっている。duck氏によると、こうした機能は競合他社に似たような機能もなく、記事執筆時点ではASUSのみの唯一無二機能になっているとのこと。
使用したメモリは以下の4枚。




duck氏は、まずCrucial「CP16G60C36U5W.M8D3」と、Corsair「CMK32GX5M2B5200Z40」を組み合わせて使用している。「CP16G60C36U5W.M8D3」と「CMK32GX5M2B5200Z40」は、どちらもAMD EXPO、Intel XMP 3.0に対応している。しかし、異種混同モデルと判断されたため、BIOSのAdvanced Modeを起動し、「Ai Tweaker」を開くと「AEMP Mix Tuning」の項目が表示されるので、「Enable」を選択して機能を有効にする。
今回使用した「CP16G60C36U5W.M8D3」はクロックがDDR5-6000MHzで、電圧が1.35v。「CMK32GX5M2B5200Z40」はクロックがDDR5-5200MHzで、電圧が1.25vだった。そこで「AEMP Mix Tuning」を使用するとクロックがDDR5-5200MHzで、電圧が1.25vと、スペックの低い方に合わせられたという。
しかし、OSを起動すると再判断され、結果的に「DDR5-5800MHz」(CL38)と、中央値になっていたようだ。





次にCrucial「CP16G60C36U5W.M8D3」と、Ark Selection Memory「ARD5-U16G88HA-56B」というXMP対応とXMP非対応の組み合わせを試したという。「ARD5-U16G88HA-56B」は、今度は実質DDR5-7200MHzと判断されたが、BIOS上では「CP16G60C36U5W.M8D3」のDDR5-6000MHzになっていた。
しかし、1つ前の検証と同じくOSを起動すると、DDR5-6800MHzになっていたとのこと。



最後にduck氏は、今回用意した異なるメモリ4枚すべてを挿した際の「AEMP Mix Tuning」の動作も試している。すると、BIOS上の初期設定では、4800MHzに自動設定されていた。。
そして、OSを起動すると他の組み合わせと同じく再判断され、DDR5-4800MHzよりは高いDDR5-5200MHzに設定されたとのこと。



ASUS Z890マザーボードは自動OC試すなら超魅力的!
以上でduck氏による、ASUS Z890マザーボードを使用した、初級者向けのオーバークロック機能の解説と、実測レビューの紹介を終了したい。今までもXMPメモリの存在は知っていたが、自己責任の故障リスクで敬遠していた人も、メーカー保証が適用される「Intel 200S Boost」でなら、ハードルがグッと下がるため試してみる価値はある。
また、MCEやAEMP、AEMP Mix Tuningを併用する恩恵は大きい。2026年10月現在、メモリ価格が下がる様子はなく、新しく購入するハードルは高い。しかしながら、AliExpressや中古などでバラで購入するなどして、できる限りメモリを安価に入手する方法もある。
近年はメモリの互換性も向上しているが、異なるモデルのメモリを組み合わせた場合、設定変更なしで安定して動作するとは限らない。しかし、AEMP Mix Tuningを利用すれば、異なる仕様のメモリを組み合わせた際にも、互換性や安定性を考慮した設定を探ることができる。メモリの選択肢を広げられる点で、ASUSの対応マザーボードは魅力的と言えるだろう。

コメント