さらに隙がなくなったクイックセッティング
クイックセッティングボタンをクリックすると、画面左にクイックセッティングが表示される。競合他社だと1画面だけで、スクロールして各項目を探す必要がある。しかし、MSIのクイックセッティングは、「Claw 8 AI+ A2VM」の時からタブ分けもされ、非常に使い易い。
また、ゲームプレイ中だとマウスカーソルで動作していないので、十字キーで項目を選択しようとしたり、画面タッチで操作する必要があるので面倒だ。一方で、本機はタブでキャプチャや、音声、パフォーマンスを切り替えられるので、コントローラー操作でも手早くキャプチャで録画を行なったり、音声で音量を調整したりができる。
さらに、CPUがAMD製になったことで、ゲーム側の対応に依存せずにフレームレートを向上させられる「AMD AFMF(AMD Fluid Motion Frames)」のオン/オフも行なえるようになっている。そのうえ、MicrosoftのAIアシスタント「Copilot」も追加されていた。



CPUのクロックを上げる「CPU Boost」も今回より追加している。また、従来機ではディスプレイに接続してデスクトップのように使用する際、USBハブにXboxのゲームパッドなどを接続。そうしてから、ゲームをプレイしようとしても、ゲームによっては認識せず、本体のゲームパッド操作が優先されることがあった。
しかし、「Claw A8 BZ2EM」では「組み込みコントローラー」という項目が追加され、これを“オフ”にすると本体側のコントローラーが無効になり、別途接続したゲームパッドでゲームが遊べるようになる。このようにゲーム機型PCで起こり得る問題に対処する機能は、筆者の知る限り同社が最も多く、ユーザビリティーが高いと感じた。

もちろん、従来からのリアルタイムでシステム情報が出せる「リアルタイムモニター」や、メモリの解放、Twitchなどをオーバーレイさせて表示できるゲームアシストなども使用できる。






また、以前はクイックセッティングのパフォーマンス設定では、「AIエンジン」、「耐久性」、「手動」といった3つの項目をクリックして切り替えるだけだったが、最新バージョンではパフォーマンス設定が小さい窓でポップアップし、SPL、SPPT、FPPTが調整できるようになった。このため、「MSI Center M」のパフォーマンス設定を立ち上げる必要がなくなった。
こうした、細やかな改修により使い易さが徐々に向上している点は、大いに評価できるポイントだ。

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