- 文●藤田 忠 編集●ハッチ
CPUクーラー選びと取り付けに注意が必要
癖は感じるものの、順当に工程を進められたが、オールインワン水冷クーラーの取り付けで、ちょっと悩んだ。そもそもCPUクーラーを選ぶ段階で、「OmnyX」のマザーボード向きを想定しないとハマる可能性が高い。
まず、人気のサイドフロー型空冷CPUクーラーは、ヒートシンクの取り付け向き的に、あまりオススメとは言えない。多くのサイドフロー型は吸気ファンがメモリスロット側になる。そのため「OmnyX」のマザーボードレイアウトでは、風の流れは良いとは言えないのだ。

オールインワン水冷クーラーも同じで、ウォータブロックを取り付けられる向きが決まっている。そのため、冷却液が流れるチューブの向きが、メーカーの設計とは異なることに。そのためポンプが冷却液を送る力がダウンし、最大限の冷却性能を発揮できないこともあるのだ。
ウォータブロックの取り付け向きはAMD Socket AM5/AM4、Intel LGA1851/1700環境でも異なるので、購入前に組み合わせるAIO水冷クーラーのマニュアルを確認しておこう。






ラジエーターの固定にも注意が必要
ウォータブロックの取り付け向きに続いて、ラジエーターの取り付けにもひと癖ある。最近は、ラジエーターにファンが取り付けられている製品が増えているが、「OmnyX」はラジエーター取り付けスペースにあまり余裕がない。そのため、ファン取り付け済みの状態だと、ファンの各種ケーブルが、トップに備わっているカバーと干渉しやすいのだ。




最後の難関はリアインターフェース関連
このあとは悩むことなく、組み立て工程を消化でき、最後の各種電源ケーブルの接続、取り回しも余裕のある背面スペースのおかげで、楽々と行えた。

通常だと、このあとは設置や映像出力ケーブルの接続など、触れる必要のない作業なのだが、PCケースボトムから各種ケーブルを引き出す「OmnyX」では、大事な工程になる。
そして各種パーツを組み込んだPCは、かなり重たいため、ケーブルを配線するために斜めにしたり、寝かせたりするのは、ひと苦労だ。マザーボードのリアインターフェースを最大限利用するには、USBハブや延長ケーブル、外付けWi-Fiアンテナなどを用意したい。
なお、最近増えているUSB4.0ポートの最大ケーブル長が最大0.8m(Thunderbolt 4は2m)なので延長ケーブルを使う際は注意しよう。




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