アスペクト比16:10の8インチWUXGAディスプレイを搭載
「Claw 8 AI+ A2VM」は8インチで解像度が1920×1200ドットで、ネイティブランドスケープのWUXGAディスプレイを採用したゲーム機型PCだ。カラーはブラック&サンドストームとなっており、ボタンが配置されているフロントカバーは砂を想起させるベージュ色になっている。
アスペクト比はビジネス向けのノートPCで増えている16:10とやや縦長で、4:3と縦長の写真の表示にデッドスペースをやや減らしたり、Excelのセルをより多く表示したりするのに向いている。

最近のゲーム機型PCは、性能の高いプロセッサを採用しているため、自宅で使用するメインPCとする人もいる。職場では会社のPCを使うが、家でちょっとした作業をする際にデスクトップPCを使いたい。しかし場所を取るため小型なゲーム機型PCに無線のキーボード&マウス、大画面のディスプレイを接続。自宅でのちょっとした作業や動画視聴、ネットサーフィン用のデスクトップとして使用するという訳だ。

タワー型のデスクトップPCの代わりには、いくつか選択肢がある。スリム型のPCはゲームプレイなどを想定しないのと、コスパも重視しているためか、高性能なCPUを搭載した製品が少ない。外出先で使う仕事がある人はノートPCを選択するが、自宅にずっとディスプレイに接続するには、フットプリントはそれなりにあるので机の上に置くと邪魔になる。
その場合、NUCなどの小型PCが選択肢に上がるが、自宅ではそれほど長時間仕事をしないし、どうせなら手持ちでゲームができるPCを1台購入して、たまに携帯ゲーム機感覚でゲームをしたいといった需要があるのだろう。
加えて、ちょっとした文章作成の補助や動画作成にAIを使用する人なら、NPUを搭載する「Core Ultra 7 258V」は活きる。また、ディスプレイにわざわざ接続しなくても、タブレットのスタンドなどに立てかけて、Bluetoothのマウス&キーボードを接続し、ちょっとした作業をこなすには、16:10のアスペクト比が活躍することもあるかもしれない。
インターフェースは上部に集約
ゲーム機型PCの中には、初代ROG AllyのようにUSBポートが1つの製品もある。しかし、「Claw 8 AI+ A2VM」は上部に高速なThunderbolt 4を2つ備える。ASUSのROG Ally Xも上部に2つだが、2つのうち1つがUSB 3.2 Gen 2だったので、その点も地味にうれしい。
製品によっては基盤の関係上、上部に1つ、下部に1つの製品もあるが、下部のUSBにアクセスするには、タブレットスタンドのようなもので持ち上げる必要がある。その点、「Claw 8 AI+ A2VM」は上部にインターフェースが集約しているので、スタンドに立ててデスクトップのように使っていても2つのUSBポートにアクセスし易い。

また、Thunderbolt 4で8Kディスプレイ出力や65~100Wの電源供給、Power Deliveryにもオプションで対応。最大5V/3Aのモバイルバッテリーでの充電も可能とする利点もある。
やや厚みがある点は注意が必要
サイズは299(W)×126(D)×24(H)mmで、横幅は298mmのSteam Deckよりは狭く、280mmのROG Allyよりは広い。ROG Allyなど7インチディスプレイの製品よりは大きいのは仕方ないことだが、画面の見易さを取るか、サイズを取るかといった好みが分かれるところだ。


厚みも(ゲーム機型PCだと高さとなっているが)24mmと、ROG Allyの21.22mmよりもあるが、ROG Ally Xの24.7mmとはほぼ同じ。そのため、ROG AllyやSteam Deck対応を謳うドックは使用できないことがある。実際にAVerMediaが販売したドックにもなるキャプチャーデバイス「GC515」は、ゲーム機型PCを固定できるスリットに入らなかった。


そのため、画面を立てながらポートを増やすなら、ROG Ally X対応も謳う厚みに対応したドックを選びたい。もちろん、机の上に横倒しにして、ノートPC用のUSB Type-Cハブを使うのもアリだ。

コメント